1. なぜ、「本物のあなた」は職場で求められないのか?
あなたは、職場で「本物の自分」を出すべきか悩んでいませんか?
会議で本音を言うべきか、感情を抑えるべきか、迷うことはありませんか?
世間では、「職場では本物の自分でいなさい」「ありのままのあなたを出せば、信頼される」「感情に正直になりなさい」と言います。
しかし、私は疑問が浮かびます。
- 「本当にそれで合っているのだろうか?」
- 「ありのままじゃない人もうまくいっている人がいるようにも見える」
- 「感情に正直になったら、ヤバい人認定されるのでは?」
あなたも、同じ疑問を持ったことがありますよね?
実は、その直感は正しかったのです。
「本物の自分」を職場に持ち込むことは、プロフェッショナリズムの放棄であり、真の自由を奪う行為なのです。
例えば…
- 会議で感情的になって、後で後悔した
- 自分の意見を押し通そうとして、チームの雰囲気を壊してしまった
- 「本物の自分」を出したのに、なぜか信頼されなかった
- いつも本音を言っているのに、影響力が感じられない
こうした経験に心当たりはありませんか?
一方で、影響力のあるリーダーたちは、どんな状況でも冷静で、的確で、信頼されているように見えます。
なぜでしょうか?
答えは単純です。彼らは「本物の自分」ではなく、「プロフェッショナルな自分」を選択しているからです。
今回は、12年間にわたり米国大統領の警護を含む任務に携わった、元米国シークレットサービスのエージェント、エヴィ・ポンポウラスさんの教えから、真のプロフェッショナリズムとは何か、そしてそれをどう実践すればいいのかについてお話しします。

エヴィさんは、プレッシャー極限の状況で機能する人々、そして機能しない人々を見てきました。
そこで彼女が学んだことは、「本物の自分」を出す人ほど、チームを崩壊させるということでした。
彼女は、こう言い切ります。
「本当の自分を職場に持ち込まないでください。私はあなたのプロフェッショナルな自分が欲しいのです。もし望むなら、感謝祭の食事には本当の自分を持ってきてもいいですよ。」 – エヴィ・ポンポウラスさん
なぜでしょうか?
それは、「本物の自分」を出すということは、自分の感情を最優先にし、チームや他者への影響を考えない、自己中心的な行為だからです。
2. 「本物らしさ」という名の、自己中心性
「本物の自分」とは何でしょうか?
エヴィさんは、こう説明します。
「『本物の自分』を職場に持ち込む人は、こう考えています。
- 私はどう感じているか?
- 私にとって何が得られるのか?
- 私の意見を言わなければ
- 私の感情を表現しなければ
すべてが『私』を中心に回っています。
また、こう考えたことはありますか?
- あなたの行動が、他の人にどう影響しているか?
- あなたの感情的な反応が、チームの生産性を下げていないか?
- あなたの『本物の自分』が、職場環境をより厳しくしていないか?
『本物の自分』を出す人は、自分のことしか考えていないのです」
つまり、「本物の自分」とは、自分の感情、自分の意見、自分の判断を優先し、他者への影響を考えない自己中心的な状態のことなのです。
ですが、職場で求められるのは、チーム全体に価値をもたらす自分です。
ミッションを達成する自分です。
他者に影響を与えることを意識している自分です。
冷静に考えたらそうですよね。
あなたの会社の後輩が、「これが本物の自分なんで!」とか言って、周りに協調しなかったら、どう思うでしょうか?


「こいつは何を言っているんだ?」
と、普通にキレますよね?笑
あなたが社長だとしたら、「じゃあ、自分で頑張ってください」とクビにすると思います。

組織で働く以上、他者への影響を考えない人は、チームに悪影響をもたらすのです。
また、エヴィさんは、3歳の女の子に性的虐待を行った16歳の少年を尋問した経験を語ってくれました。
もし彼女が「本物の自分」を持ち込んでいたらどうなっていたでしょうか?
- あなたは何を考えているんですか!
- どうしてそんなことができるんですか!
- 相手は3歳の子供ですよ!最低です!
このように感情をぶつけ、怒りをあらわにしていたはずです。
しかしながら、彼女はそうしませんでした。
彼女は「プロフェッショナルな自分」を持ち込んだのです。
非判断的、ポーカーフェイス。
「わかった、何が起こったのか、もっと教えて。」
すごい精神力だと思いました。
なぜ、彼女はそうしたのでしょうか?
彼女の目標は、
- 情報を得ること
- 告白を得ること
そして、この小さな女の子が再び被害者にならないようにすることだったからです。
彼女個人の感情は、無関係だったのです。
これは極端な例かもしれません。
しかしながら、私たちの日常にも同じ原則が当てはまります。
例えば、あなたの職場でこんな場面はありませんか?
- 会議で「自分の意見を言わなければ」という欲求
- 誰かの発言に「それは違う!」と感情的に反応したくなる衝動
- 「自分の存在を示さなければ価値がない」という不安
これらはすべて、自分の感情、自分の承認欲求、自分の不安を優先している状態です。
つまり、チームの成果よりも、自分の気持ちを優先してしまっているのです。
問題は、このような「自分優先」の行動が、職場のパフォーマンスを下げ、チームを崩壊させ、結果的にあなた自身の影響力を奪ってしまうということです。
3. 感情に正直であれば、信頼される?
では、多くの人はどう対処しようとするのでしょうか?
- 感情に正直になる – 「私は今怒っているから、それを表現しなければならない」
- ありのままの自分を出す – 「私はこういう人間だから、受け入れてほしい」
- 常に自分の意見を言う – 「私の存在を示さなければ、価値がないと思われる」
これらは、一見正しそうに見えます。
多くの自己啓発書やコーチが推奨していることでもあります。

しかしながら、エヴィさんは言います。
「もしあなたがチーム志向であれば、ここにあなたの本当の自分を置き、ミッションを心から大切にし、良い仕事をすることを心から大切にし、あなた自身のことではなく、集団としてのチームのことを心から理解している本物の自分を持ってきます。それがあなたが持ってくるものです。」
ちょっと何言っているかわからないですよね。
つまり、問題は「本物であること」ではなく、「何のために本物であるか」なのです。
- 自分のため?
- それともチームのため?
- 自分の感情を発散するため?
- それとも価値を提供するため?
これらをしっかりと認識するということ。
私も過去に、同じ過ちを犯したことがあります。
「私は正直な人間だから、思ったことを言うべきだ」と考えていた時期がありました。
しかしながら、それは単に自己中心的だっただけだと、今では理解しています。
相手のことを考えず、状況を考えず、ただ自分の感情を優先していただけでした。
それは「誠実さ」ではなく、「自己中心性」だったのです。
4. 自由とは、自分を律することである
では、どう考えるべきなのでしょうか?
ここは、とても重要な話です。
今日の話は、ここだけでも持ち帰っていただければ大丈夫です。
多くの人は、「本物の自分を出すこと = 自由」だと考えているようです。※私もそうでした。
しかし、それは違ったのです。
「本物の自分」を出すことは、自由ではありません。
それは、感情に支配されることです。
会議で怒りを感じたとき、その感情のままに反応することは「自由」でしょうか?
違いますよね?
それは、怒りという感情に支配されているだけです。
さらに脳がイカれたヤバい奴として認定されます。
真の自由とは、自分の判断を選択する力です。
- 怒りを感じている
- しかし、今この場では、冷静に対応することを選ぶ
これが、真の自由です。
感情を認識した上で、それに支配されず、状況に応じて最も効果的な自分を選択する。
これこそが、プロフェッショナリズムの本質なのです。
実は、この考え方は2500年前から存在していました。
それは「仏教」です。


仏陀は「第二の矢」という教えを説いています。
人生において、私たちは「第一の矢」を避けることはできません。
- 上司からの理不尽な指摘
- 同僚の無神経な発言
- プロジェクトの突然の変更
これらは、避けられない出来事です。
しかしながら、「第二の矢」は避けることができます。
第二の矢とは、出来事に対する私たちの感情的な反応のことです。
つまり:
- 第一の矢 → 外部の出来事(避けられない)
- 第二の矢 → その出来事への反応、妄想、記憶の反芻(はんすう)(避けられる)
例えば、上司から理不尽な指摘を受けたとき(第一の矢):
- 感情的に反応し、言い返す → 第二の矢を自分で射ている
- 怒りを認識し、冷静に対応する → 第二の矢を避けている
多くの人は、第一の矢で傷つくのではなく、自分で射った第二の矢で深く傷ついているのです。
そう、先人達は、すでにこの問題の解決策を私たちに教えてくれていたのです。
そして、エヴィさんは、自己調整(セルフ・レギュレーション)の重要性を語ります。
「私は自分の感情をコントロールします。たとえあなたがパニックになっていて、恐れていて、怒っていて、悲しんでいても、心の中で『お前がそこにいることは分かっている。でも今は静かにしておいてくれ』と自分に言い聞かせる必要があります。」
つまり、感情を否定するのではなく、感情の存在を認めた上で、一歩引いて冷静に対応するということです。
これは、感情を押し殺すことではありません。
感情を認識した上で、それに支配されないこと。
これこそが、真の自由です。
そして、この自由を持つ人だけが、真の影響力を持つことができるのだと思います。
エヴィさんは、歴代の米国大統領の周りで、非常に規制された人々、自己調整ができる人々を見てきました。
「私はホワイトハウスで誰かが泣くのを見たことがありません。私は誰かが正気を失うのを見たことがありません。私は誰かが感情的に不安定になるのを見たことがありません。」
なぜなら、それが彼らを安定させ、最高のパフォーマンスを引き出していたからです。
プロフェッショナリズムとは、偽りの自分になることではなく、最も影響力のある自分を選択することです。
5. 今日から即、カンタンに実践できる3つの原則
それでは、具体的にどうすればいいのでしょうか?
エヴィさんが実践してきた、3つの原則をお伝えします。
もし、あなたが:
- 会議で感情的になって後悔することが多い
- 仕事のストレスを家に持ち帰ってしまう
- 決断を先延ばしにして、自信が持てない
このような悩みを抱えているなら、この3つの原則が解決策になります。


【会員登録のご案内】 PO LAB ニュースレターを購読する
ここまで読んでくださったあなたへ
ここまでで、真の自由とは何かを理解いただけたと思います。
– 「本物の自分」を出すこと = 感情に支配されること
– 真の自由 = 自分の判断を選択する力
そして、2500年前の仏教の「第二の矢」が、
現代のプロフェッショナリズムと完全に一致していることも。
しかしながら、理解するだけでは現実は変わりません。
「では、具体的にどうすればいいのか?」
会員限定で公開している内容では、
元米国シークレットサービスのエヴィ・ポンポウラスさんが
大統領警護の現場で実践してきた、3つの原則を詳しく解説しています。
会員限定で公開している内容では:
原則1:オバマ大統領も実践した、認知負荷を減らし、本当に重要なことに集中する方法**
→ ストレスが激減し、夜ぐっすり眠れるようになります
原則2:完璧な情報を待たず、即断即決できるようになる意思決定の技術
→ 決断力と自信が身につき、周りからの信頼が高まります
原則3:感情に支配されず、プロフェッショナルな自分を選択する3ステップ
→ 人生の主導権を取り戻し、真の自由を手に入れられます
これらを実践することで、3ヶ月後には職場での影響力が向上し、メンタルが安定し、「頼りになる人」として周りから信頼される自分に変わっているはずです。
実際、私もこれらを実践したことで、睡眠の質が改善し、翌日のパフォーマンスが2倍になりました。
これらは、今日から始められる、極めて実践的な方法です。
加えて、「それは偽りの自分ではないか?」という
あなたの疑問にも、明確に答えています。
3ヶ月後、あなたの言葉に重みが出て、
周囲からの反応が変わることに気づくでしょう。
あなたのキャリアを変える一歩を、今日から始めてみませんか?
この先は会員限定コンテンツです。
会員登録後、すぐに全文をご覧いただけます。
すでにご登録済みの方は、ログインして続きをご覧ください。
プレミアム版では、公開中の記事の“裏側”を深く解説します。
哲学的な意図、制作の試行錯誤、時間をかけて形にした
思考の過程をすべて今後も共有しています。
含まれる内容:
– 海外の最先端の情報・事例・解説
– 上記の情報を実際に実践したステップと変化について
– AIツールの具体的な使い方と設定方法
– 実際に試してみた結果と失敗談(随時更新)
– 制作の裏側と試行の記録(構成・修正・思考の流れ)
– 各見出し画像の哲学的背景と言葉の意図解説
– 収益化までのロードマップ
– 使えるプロンプト集
– “哲学を現代に戻す”プロジェクトの進行記録
このプロジェクトは、「思考を共有し、共に実験する」ための試みです。
月額1,280円で全ての記事が読み放題になります。(現在約49記事)
登録後すぐにログインしてご覧いただけます。

コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。