引っ越しシーズン前に押さえておきたい、賢く住む賃貸物件の選び方

間もなく3月、引っ越しシーズンが近づいてきました。就職や転勤、新生活のスタートに合わせて、賃貸物件を探し始める方も多いのではないでしょうか。

ストア派の哲学者エピクテトスは、こう言い残しています。

教育を受けた者だけが自由である。

── エピクテトス『語録』

知識がなければ、自由に選ぶことすらできません。知らないということは、選択肢を奪われているのと同じです。

これは賃貸物件の契約でも、まったく同じことが言えると思います。仲介手数料の法律上の上限を知らなければ、本来払う必要のないお金を当たり前のように請求されても、疑問すら持てません。

「こういうものなのかな」と思って払ってしまう。知識がないと、相手にとっては「この人は何も知らないから、取れるだけ取ろう」という対象になりかねないということです。

これは疑うという話ではありません。自分を守るために、確認する力を持つということです。

私の知り合いに不動産会社の会長をされている方がいるのですが、その方からも、賃貸契約にはさまざまなぼったくりポイントがあるという話を聞いてきました。

そして私自身、過去に家賃1万円の部屋に住んでいたこともありますし、住んでいた物件で他の部屋だけ家賃が下がっていたのに気づいて交渉した経験もあります。

もし今日お伝えする知識を最初から持っていれば、余計なお金を払わずに済んだ方はたくさんいるのではないかと思います。正しい知識があるかないかで、初期費用が何万円──場合によっては10万円以上変わることもあります。

だからこそ、これから引っ越しを控えている方にも、いつか引っ越す可能性がある方にも、ぜひ知っておいていただきたい。そんな思いで今日はお話しします。

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結論──賃貸物件は「知識」と「相見積もり」で初期費用を大幅に抑えられる

今日の結論はシンプルです。

賃貸物件を借りる際は、しっかりと知識を持ち、相見積もりを取ることで、初期費用を大幅に抑えることができます。

その具体的な方法をお伝えする前に、そもそもなぜ賃貸なのかという話を少しだけさせてください。


なぜ賃貸なのか──私が賃貸派である理由

よく「マイホームか賃貸か」という議論がありますが、私は賃貸派です。

理由はシンプルで、賃貸の方が圧倒的に自由が利くからです。

飽きたらすぐ引っ越せますし、もし仮に結婚して、万が一何か問題が起こったとしても、マイホームのように不良資産を抱えるリスクがありません。

地震や火事といった災害のときも身軽に動けますし、転勤にも対応できます。

何よりローンを抱えなくて済みます。

もちろん、マイホームを買いたいという方の気持ちも理解できますし、不動産投資という視点で家を持つのであれば、それは一つの戦略だと思います。

そういった考え方を否定するつもりはまったくありません。

ただ、経済的に豊かに暮らしたいと考えるのであれば、賃貸で固定費を抑えて、お金を自由に動かせる状態にしておく方が有利だと私は考えています。

贅沢がしたくなったら、余ったお金でリッツカールトンのホテルに泊まってみるとか、Airbnbでいい部屋に1週間住んでみるとか、そういった使い方の方が自由度は高いですし、何かトラブルがあったときにも柔軟に対応できます。

また、持ち家の場合はローンの金利や固定資産税はもちろん、屋根や壁のメンテナンス費用、火災保険、シロアリ対策など、見えにくいコストがたくさんあります。

持ち家であれば、子供が壁を汚したり傷つけたりしたときも、修繕業者を自分で手配して、全額自分で負担しなければなりません。

賃貸であれば、建物の管理は基本的に大家さんや管理会社の責任ですので、そういった管理の負担が大きく減ります。

こうしたメリット・デメリットを総合的に考えると、賃貸の方がメリットが多いのではないかと思い、私はずっと賃貸派でいます。

将来経済的に豊かになりたいとお考えの方には、賃貸に住む方があらゆる面で有利かと思います。


「家賃は収入の3分の1」──本当にそうでしょうか

よく「家賃は収入の3分の1が目安」と言われますが、それは一体誰が決めたのでしょうか。

当然、家賃は安ければ安い方がいいですし、その家賃で自分が満足できるか、職場までの距離はどうか、周辺の環境はどうか。そういったことを総合的に考えた上で、世間が言う「適切な家賃」に流されるのではなく、自分の理想の人生を叶えるための目的に合った家賃を、自分自身で決めることが大切です。

適切な家賃というのは、誰かが決めてくれるものではありません。

自分の目的に合わせて自分自身で決める。

その範囲の中で探す。これが基本的な考え方だと思います。


仲介手数料の上限は法律で決まっている

ここからは、賃貸契約で知っておくべき事実をお伝えします。

仲介手数料は、法律で入居者から取れるのは原則、家賃の0.55ヶ月分(税込)以内と定められています。

しかし、この法律を無視したり、都合のいい解釈をして上乗せする業者が一定数いるのが現実です。

0.55ヶ月を超える仲介手数料を請求するためには、借り手側の事前の同意が必要です。

つまり、あなたが同意していないのであれば、1ヶ月分の仲介手数料を払う必要はありません。なぜなら、法律で決まっているからです。

最近は、こういった情報が広まっているからか、最初から仲介手数料を無料にしてくれている業者も増えてきています。

なぜ無料にできるかというと、仲介業者は大家さんからも手数料をもらっているからです。

入居者から取らなくても、大家さんからの分で十分に利益が出るケースがあるということですね。

つまり、仮に最初から無料でなくても、交渉次第で仲介手数料が無料になる場合もあるということです。

大家さんからの手数料で利益が出ている以上、入居者側からの手数料はゼロでも成り立つわけですから、ここは遠慮せずに確認してみる価値があります。

リベラルアーツ大学の両学長の著書『お金の大学』でも、賃貸の初期費用を大幅に抑えた事例が紹介されています。

仲介手数料、礼金、火災保険、害虫駆除費用など、見直せる項目を合算すると、10万円以上の差がつくことも十分にあり得ます

つまり、適正料金──相場というものをしっかりと把握すれば、ぼったくりの被害に遭う確率は格段に減るということです。

こちらが知識がないと分かれば、「このお客さん何も知らないから、もう少し取れるかも」と思われてしまう可能性が高い世の中です。

もちろんみんながみんなそうではありませんが、そもそも知識がない状態では、見極められないですよね。

だからこそ、しっかりと自分が知識を持っておくことが大事だということです。


賃貸物件を安く借りる3ステップ

では、具体的にどうすれば賃貸物件を安く借りられるのか。ステップでお伝えします。

ステップ1──ネットで物件を探す

まずは、ネットで物件を探してください。いきなり店舗に行くのではなく、まずはネットで情報を集めることが重要です。

店舗に行ってしまうと、その場が営業の場になります。

向こうとしてはその日のうちに契約を決めて、利益を取りたいわけですから、一気に契約に持っていかれる可能性があります。

また、店舗から始めてしまうと相見積もりが取りにくくなるため、ぼったくられるリスクも高くなります。

個人的には、店舗よりもネットでやった方がいいと思っています。

ステップ2──仲介手数料0.55ヶ月以内の業者に見積もりを依頼し、相見積もりを取る

気になる物件が見つかったら、仲介手数料が0.55ヶ月以内の仲介会社に、問い合わせフォームから初期費用の概算見積もりをお願いします。

ここで非常に大事なのが、必ず複数の業者から相見積もりを取るということです。

相見積もりというのは、一社ではなく複数の会社から見積もりを取ること。そして、その中で一番安い値段を出してくれた会社に内見をお願いしましょう。

ステップ3──内見して気に入ったら、正式な見積書をもらい交渉する

内見して物件が気に入ったら、正式な見積書をもらいます。

その見積書の中に値下げの余地がある項目があれば、交渉──というと大げさかもしれませんが、お願いをしてみるということですね。


見積書で注意すべき6つの「ぼったくりポイント」

不動産の賃貸契約には、知らないと余計なお金を取られてしまうポイントがいくつかあります。

私の知り合いの不動産会社の会長からの話も含めて、主なものをお伝えします。

1. 火災保険

わざわざ高い保険に加入させて、保険会社から紹介料(バックマージン)をもらうという仕組みです。

火災保険の「加入自体」は大家さんが条件にしていることが多いですが、どの保険会社を選ぶかはご自身で決められます。

大家さんや管理会社が求める最低限の補償内容(借家人賠償責任保険の付帯など)を確認した上で、自分で安い火災保険を選びましょう。言われるがまま契約する必要はありません。

2. 書類作成費

書類作成費は、本来仲介手数料に含まれています。別途請求された場合は、重複請求の可能性がありますので、しっかりと確認してください。

3. 害虫駆除・室内消毒

相場より高い料金を請求する、お金だけ取って実際には何もしない、前の入居者の消毒費用をなぜか新しい入居者に請求する、といったさまざまなパターンがあります。

基本的に、害虫駆除と室内消毒は「いりません」とお伝えするのがいいと思います。自分でやった方が安上がりですし、確実です。

今はいろんなグッズがありますから、よほど特殊な物件でない限り、ご自身で十分に対応できるはずです。

私も昔、家賃1万円の部屋に住んでいたことがありますが、そういった家ならまだしも、一般的な物件であればある程度きれいだと思いますので、余計なお金をかける必要はありません。

4. 仲介手数料

先ほど詳しくお伝えした通りですので、ここでは一点だけ補足します。

手付金を当たり前のように要求してくる業者もいますが、これも注意が必要です。契約前に手付金を求められた場合は、その根拠をしっかり確認してください。

5. 鍵交換代・ハウスクリーニング代

相場より高い金額を請求されたり、退去時に二重で請求されるケースもあります。

こちらも、相場を事前に確認しておくことが大切です。

6. 礼金

「借りてくれてありがとう」という意味合いで借り手側が払うという、少し不思議な文化の礼金ですが、大家さんが請求していないのに、業者が勝手に上乗せしているケースもあります。しっかりと確認が必要です。


こういったことを知らないと、賃貸はこういうものなのかなと、疑問も持たずに当たり前のように払ってしまいます。

大事なのは、疑うのではなく、ちゃんと法律に基づいた内容なのか、相場に基づいた内容なのかを確認するために、自分が知識を持っておくということです。


交渉時に大事な3つのポイント

見積書に違和感がある場合は、しっかりと確認・交渉をしましょう。

その際に大切なポイントを3つお伝えします。

1. 録音の許可を取る

対面で話をする場合は、「今からこの会話を録音させていただきますね」とスマートフォンを目の前に出して、許可を取ってください。

録音があることで、お互いに「言った・言わない」の問題を防げますし、相手も録音されていると分かれば変なことはできなくなります。

正しい情報をきちんと説明しようとしてくれます。

もし「録音はちょっと……」と言われたら、それを理由にお断りしてもいいですし、「ではメールでやり取りさせてください」という形に切り替えるのが賢明です。

ちなみに私の場合は、録音とメールの両方で対応しています。

2. 根拠を持って交渉する

「安くしてください」と漠然とお願いするのではなく、近隣の物件の家賃や、相見積もりで出た他社の金額を根拠にして伝えることが大事です。

ちなみに、家賃や共益費というのは、家賃交渉が入ることを想定して、もともとちょっと高めに設定されていることが多かったりします。なので、交渉の余地は意外とあるんです。

「他の会社ではこの金額でしたので、この金額であれば契約します。

しかし、この金額でなければ契約しません」という形で、しっかりと理屈と根拠を持って交渉するということですね。

3. メールで記録を残す

口頭でのやり取りだけでは、後から「そんなことは言っていません」となる可能性があります。

重要な約束や条件は、必ずメールで記録に残しましょう。退去時の対応についても同様です。


保証会社への加入も確認してみよう

入居者が家賃を払えなくなった時に、大家さんに家賃を立て替え払いするのが保証会社(全保連など)です。

以前であれば、連帯保証人をつけることで保証会社への加入を省略できるケースもありました。

ただし、2020年4月の民法改正で個人の連帯保証人に「極度額(上限額)」の設定が義務化されて以降、大家さんにとって個人保証人の実効性が下がったため、多くの物件で保証会社の利用が必須条件になっています。

とはいえ、すべての物件で必須というわけではありませんので、もし保証会社が必須でない物件であれば、連帯保証人で対応できないか確認してみる価値はあるかと思います。


退去時の注意──詳しくは別の回で

退去時にも、国土交通省のガイドラインに適さない方法で費用をぼったくってくるパターンがあります。

クロス(壁紙)の張り替え範囲、原状回復費、清掃費など、注意すべきポイントはいくつかありますので、こちらについては別の回で詳しくお伝えする予定です。

ただ、今からでもできることとして、AIを活用して「国土交通省 原状回復ガイドライン チェック項目」と聞いてみれば、ご自身でチェックリストを作ることもできます。気になる方はぜひやってみてください。


良心的な業者を選ぶことが、すべての始まり

ここまでいろいろとお伝えしてきましたが、結局のところ、最初にちゃんとした相見積もりで良心的な業者を選ぶことが一番大事です。

先方の回答に誠意を感じられなかったり、知識がある人を相手にするのを面倒くさがるような態度が見えたりしたら、次の仲介業者に行くべきです。

昔からの付き合いだから信用できる、優しくしてくれたからきっと他のおすすめも正しいはず──そういった考えは、残念ながら甘い考えと言わざる得ません。

基本的に、向こうも利益を上げるためにやっています。

それが良い悪いではありません。

ただ、自分に必要のないものまで受け入れる必要はないということです。

しっかりと知識を持って、ぼったくられないように自分を守りましょう。


今すぐできる3つのこと

1. 今の家賃と契約内容を確認する

まずは、今ご自身が払っている家賃と契約書の内容を改めて確認してみてください。

もし既にお住まいの物件で、他の部屋の家賃が下がっていたりすれば、それを理由に家賃交渉ができる可能性もあります。

私自身、過去に住んでいた物件でそれに気づいて、家賃の値下げ交渉をした経験があります。

自分で確認しなければ、ほったらかしにされるだけです。

2. 相場を調べる

今すぐ引っ越す予定がなくても、ご自身の地域の相場を知っておくことは大切です。

いざというときに、知識があるかないかで結果が大きく変わります。

3. 初期費用のチェックリストを手元に用意する

今日お伝えしたぼったくりポイントを踏まえて、見積書を受け取ったときに確認できるリストを用意しておきましょう。

概要欄にチェックポイントの一覧をまとめておきますので、そちらもご活用ください。


振り返り

今回は「賢く住む賃貸物件の選び方」として、賃貸で初期費用を大幅に抑えるための知識と、具体的なステップをお伝えしました。

大事なことは、知識を持って自分で確認するということです。

これをやるだけで、賃貸契約の初期費用をかなり抑えることができます。

しかも、何十時間もかかるわけではありません。

少しの手間と知識で、何万円、場合によっては10万円以上の差がつくわけですから、やらない理由はないと思います。

不動産というのは間にいろんな人が入りますから、ブラックボックスな部分もたくさんあります。

だからこそ、自分の目で見て、自分の頭で判断する。

そのための知識を今日お伝えしました。ぜひご活用ください。


最後に、ストア派の哲学者セネカの言葉をご紹介します。

困難だから挑戦しないのではない。挑戦しないから困難なのだ。

── セネカ『倫理書簡集』

「交渉なんて面倒そう」「調べるのが大変そう」と思って先延ばしにしていると、その分だけ余計なお金が出ていきます。

ですが、実際にやってみると、思ったよりも簡単だったりするものです。

今日お伝えした知識を武器に、ぜひ一歩踏み出してみてください。

今日も、過去を悔やまず、未来を憂えず、今の最善に全力を尽くしてまいりましょう。

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