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はじめに:ローマ皇帝の「日記」が全世界に公開されている
今日は「怒り」についてお話ししたいと思います。
なぜこのテーマを取り上げようと思ったかというと、今朝読んでいたストア哲学の本の中に、ちょうどいいテーマがあったからです。
マルクス・アウレリウスの『自省録』という本をご存知でしょうか。
マルクス・アウレリウスというのは、ローマ皇帝だった方です。確か最後の皇帝だったと思います(うろ覚えで申し訳ないのですが)。
この『自省録』という本がどういうものかというと、マルクス・アウレリウスが自分向けに書いた日記のようなものなんですね。
ところが、なぜかそれが全世界に公開されているわけです。
現代で例えるなら、Xの鍵垢で自分の本音を何でもかんでもさらけ出した内容を、全く知らない他人がハッキングして、その内容を全部書籍としてまとめて、許可なく勝手に全世界で公開したようなものです。
ここだけ切り取ると、やられる側はたまったもんじゃないですよね。
でも、それがこの『自省録』という本です。興味があったら、本屋で立ち読みでもいいのでぜひご覧ください。内容がいいかどうかを判断するために、今日はその一節からご紹介したいと思います。
「怒りに流されるのは男らしくない」
頭に血が昇った時のために、次のことを覚えておけ。 怒りに流されるのは男らしくない。 穏やかに礼儀正しく振る舞う方が、よほど人間らしく、男らしいのだ。 真の男は怒りや不満を抑えることができ、強さと勇気と忍耐を備えているが、 怒りや不満に駆られた者はそうではない。 心が平静であるほど、人は強くなるのである。
── マルクス・アウレリウス『自省録』
この言葉を読んで、今日は「怒り」というテーマでお届けしたいと思います。
結論からお伝えすると、ムカついた時は、未来の理想の自分ならどう振る舞うかを考えてみましょうというのが、今日お話ししたいことです。
怒って得したこと、ありますか?
なぜこの結論にたどり着いたかというと、まず合理的に考えてみてほしいのです。
あなたの人生の中で、怒って得したことってありますか?
私自身は、ないんですよね。
もちろん、中には「怒って得したことがある」という方もいらっしゃるかもしれません。
たとえば、怒りが正しい理由だったのか理不尽な理由だったのかは分かりませんが、文句を言ったらサービスが良くなったとか、料金がタダになったとか、何かしてもらえたとか。
そういった経験があれば、「怒るって得なんだな」という認識が強化されて、「得したことありますよ」となるかもしれません。
しかしながら、長い時間軸のスパンで考えた時、どうでしょうか。5年、10年、15年、20年、30年、40年。その怒りをずっとばらまき続けて、本当にそれは得することなのか。私は、あまり得するイメージが湧かないんですよね。
これを聞いているあなたはいかがでしょうか。
「かっこいい」の定義は人それぞれ
これは、「なりたい自分」「ありたい自分」から見た時に、どう感じるかにもよります。
私は男性ですから、自分なりの「かっこいい男」という定義があるわけです。
「かっこいい」の定義といっても、一般的には少し抽象的なもので、いろいろあると思います。
見た目がいいとか、肌がきれいだとか、顔が左右対称だとか、髪がサラサラだとか。
もしくは、優しいとか、背が高いとか、筋肉がバキバキだとか、穏やかだとか、怒った顔がかっこいいだとか。
別にそこに正解はないと私は思っています。
男性目線で話していますが、もしあなたが女性であれば、ご自身の中で「かっこいい女性像」「理想とする人間像」があると思います。
その「なりたい自分」「ありたい理想像」から、今仮にあなたが怒っていたとして、その怒っている自分を未来の自分から見た時に、どう思うのか。そのことを考えてみることが大事だと私は思うんです。
未来の自分から見た時に「それでいい」のか「良くない」のか
未来の自分から見た時に、怒っている自分を見て「それでいい、そのまま行け」というパターンなのか、「いや、それは良くないぞ」と自分自身を指摘するパターンなのか。
これを考えることで、そのムカつきを抑えられるというか、ムカついている自分を客観的に見ることができるんですね。
そうすると、怒りという心の反応に振り回されることなく、冷静に、今その瞬間に目の前にいるムカつく相手や腹が立った相手に対して、どういう態度や振る舞いをしようかと判断することがしやすくなります。
私自身も最初は難しかった
人によっては難しいと感じるかもしれません。
私自身も最初は難しかったです。
なぜかというと、人間はやっぱり反応してしまう生き物だからです。
私自身の事例をお話しすると、今朝Xを見ていたんですけど、ありがたいことに今、私のXのフォロワーは103名様いらっしゃいます。
個人的にはそのフォロワー103名様という数字は嬉しいんですけども、対象を広く見た時に、残念ながらこの数字は「弱小」「ザコ」の数字になってしまうわけです。
実際にXを見ていたら、「5000人以下の人は急いだ方がいいよ」という投稿が目に入りまして、それを見た時に「自分には実力がないのかな」と思ったんですね。
私は結構、自分自身に対して怒りが湧くタイプなんです。他人にはあまり怒らないんですけど、自分に対してムカつくことがある。
その時に、未来の自分から見た時に、「いや待て」と声がかかるわけです。
「ムカつくのはいいけども、その前にやれることは全部やったのか?」という問いを、未来の自分からいただくんですよ。
そうすると、「いや、まだやってない。まだやれることはあると思う」という答えが返ってきます。
「じゃあ、何ができてないんだ?」となったら、たとえば、本気でフォロワーを伸ばしたいと思うのであれば、1日10投稿とか20投稿とかすることもできる。広告を使うという手もある。
他の媒体、TikTokとかインスタとかから紹介することだってできる。まだやれることはたくさんあるよね、と書き出していく。
そうすると、「じゃあ、それをやればいいじゃん」という未来の自分からの答えが返ってくるわけです。
そこまで考えていると、さっきまで瞬間的に「自分に腹が立つな」と思っていた気持ちを抑えることができるんですね。
怒りを引きずったまま外に出ると、人に当たりが強くなる
怒りの感情を引きずったまま外の世界に出ちゃうと、人に対して当たりが強くなってしまう方も多いと思います。
「腹の虫の居所が悪い」みたいな表現がありますよね。
でも、自分をコントロールできるのは自分だけです。
外の世界には関係ない。
だから、穏やかな自分でいよう。そう冷静になれるんです。
つい「ムカッ」とする場面、ありませんか?
たとえば、こんな場面はないでしょうか。
- 飲食店やコンビニの店員さんの愛想がぶっきらぼうだったり、笑顔がない
- オンラインのメッセージで、初対面なのに挨拶がない。いきなり要件だけで、しかもため口
- 旦那さんや奥さんに前に指摘したことを、やってくれていない
- 子どもが、前に「これはやっちゃダメだよ」と言ったことをまたやっている
- 朝の出勤前でバタバタしている時に、自分にとってはどうでもいいLINEが来る
他にもムカついた経験があれば、コメント欄などで教えていただければと思います。
ラベリングと実況のテクニック
じゃあ、そういった瞬間的にイラッとした時にどうするか。
仏教に「ラベリング」というテクニックがあります。
「今、私はムカついたな」 「なぜだろう」 「俺はムカつきの感情を得た」と、ポストイットみたいなシールでおでこにペタッと貼り付けるイメージです。
「お前はムカついているやつだ」と。
「これは怒りの感情」「これはイラつき」と、名前をつける。
ラベリングするわけです。
もう一つ、私がよく使う方法があります。それは「実況する」というテクニックです。
たとえば、何かでチクッとしたなと思ったら、心の中でこう実況するんです。
「おっと、今彼はムカついていますね。この後一体どういう状況になるのでしょうか。CMに続く」
みたいな感じで、自分に対して心の声で実況をするんですね。変わっているかもしれませんけど。
私は結構、ユニークというか、楽しく人を喜ばせたり笑ってもらったりすることが好きなんです。
昔は「自分が笑われる」という感覚がすごく苦手だったし、今でも苦手なところはあるんですけど、自分から意識して笑わせに行っている時は好きだったりします。
だから、こんなふうに考えるんです。
「おっと、この状況は。今、佐藤選手は目の前の受付の相手に対してムカついています。佐藤選手、なんでムカついているんでしょうか」
そういう変なやり取りを心の中でしているうちに、怒りの感情が収まってきたりするんですよね。
一拍置くことで「余裕」が生まれる
自分に対して実況をしたり、ラベリングして「今、私はムカついているな」と認識してあげると、一拍冷静になれる空白の時間ができます。
そうすると余裕ができるので、「あなたが思う理想の未来の自分」「ありたい自分」からのアドバイスを聞き入れる余裕が生まれるんです。
「今、あなたはムカついたかもしれないけど、でもそれは相手に強要することもできないし、コントロールすることもできないよね。
じゃあ、今コントロールできることは何? それは、自分自身が外の世界に対して、目の前の相手に対して、どう考えるか、どう振る舞うかということだよね」
「ここで文句を言う姿というのは、理想の自分が取りたい行動なのか? それとも、穏やかに『はい、わかりました』とさっさと自分が望む理想の方向に向かってやるべきことをやるために動く方が、かっこいい人間だと思う?」
そういう問いかけをする余裕ができるわけです。
そこまで考えられたら、「自分が思うかっこいい人間でありたい」という答えを返す余裕が自分にできます。
そうすると、「今ここで怒るのは無駄なことだよね」となって、すぐに怒りの感情を抑えるというか、ほぼ消すことができて、次の行動にすぐ向かうことができるようになります。
最初は難しい。でも試す価値はある
なかなか怒りの感情を引きずってしまうという方は、ぜひ試してみてください。
ただ、難しいと思います。私の一方的な主観かもしれませんが、私は時間がかかってしまいました。
この音声を聞いているあなたは、すぐパッとできるかもしれませんけど、私はなかなかできなかったんです。
だから、人によっては心の反応に対してラベリングしたり一拍置いたりすることが難しいという方もいらっしゃるかもしれません。
でも、試す価値はすごくある方法だと思います。
もし、怒りの感情を引きずって1日がずっと怒りっぱなしで、そんな自分が嫌になったとか、「こんな自分、嫌だな」と思ったことがあるとか、本当は怒るつもりはなかったのに相手に八つ当たりして嫌な思いをさせてしまったかもしれないとか。
そういった経験が直近であったり、まだ克服できていなくて、そんな自分を変えたいなと思うのであれば、ぜひ試してみてください。
精神の安定が、ビジネスの結果にもつながる
怒りに振り回されなくなると、常に気持ちのエネルギーがフラットな自分でいられるようになります。
フラットな自分でいられるということは、毎日やるべきことに集中できる。目の前の作業に集中できるということは、当然、仕事の成果や制作物が増えます。
私はコンテンツビジネスを教えさせていただいている側でもあり、自分でも作っている立場ですから、当然コンテンツの量が増えます。
コンテンツの量が増えるということは、それだけ人の目に触れる機会が増える。
認知が増えるということは、それだけ売れる可能性が高くなる。
売れる可能性が高くなるということは、あなたの収入、売上、現金の増加につながる。
そういうサイクルになってくるんです。
意外と精神的なものというのは、本当にバカにできないというか、私の中ではすごく大事だと思っています。
今でも私の課題があって、私の場合は怒りではなく「他者からどう見られてしまうのかな」という部分なんですけど、そういった課題はずっとつきまといます。
でも、そこを安定させることができれば、自ずと結果につながっていく。
あなたがもし何かしらお仕事、もしくはコンテンツビジネスやインターネットのお仕事で、なかなか結果が出ないと悩んでいるのであれば、精神面の安定がそこにつながっていくのではないかと思います。
失敗しても、またやり直せばいい
仮に失敗したとしても、またやり直せばいいだけです。
人は失敗を恐れてしまいますけど、私もそうです。でも、失敗するのは普通のことです。一度の失敗を責め続けるような人がいたら、「じゃあ、あなたは失敗していないのか」という話になってしまいます。そういう矛盾したものは無視していいと思いますよ。自分の人生ですから。
失敗したら、またやり直せばいい。
大事なことは、「なぜ失敗したのか」という原因を、自分なりでもいいし、もしくは先人の方々で、あなたが尊敬する「この人の話だったら受け入れることができる」という方がいれば、その方にきちんと対価をお渡しして、アドバイスをいただくなり。お金が一番わかりやすいので、お金を払うなりしてアドバイスをいただけばいい。
そしたら、あとはその通りまた一つずつやり直して行動していけば、必ず人は変われるし、望む自分を目指すこともできます。
自分が目指す方向性がガチッと見えてくれば、やるべきことが変わって、習慣も変わって、習慣が変わったら当然アウトプット(外に出すもの)も変わってきて、現実の結果も変わってくる。そういうサイクルに入ってきます。
もし今、失敗が怖いとか、なかなか結果が出ないとか、ついイラついてしまうとか、「こんな自分だからダメなんだ」と自分を責めてしまうことがあるかもしれませんけど、一個ずつ取り除いていけば、必ず変えることができると私は信じています。
まとめ:怒りに流されないための3ステップ
今日のテーマは「怒り」についてお話ししました。
結論としては、ムカついた時は、未来の理想の自分ならどう振る舞うのかを考えてみようということです。
そのためのステップをまとめると:
-
自分を客観視する:ムカついた時に「実況」したり「ラベリング」したりする。ポストイットに「これは怒りの感情」とペタッと貼るようなイメージを頭で思い浮かべる
-
未来の自分から見る:自分が思う「かっこいい自分」「理想の自分」だったら、この瞬間をどう振る舞うのが、自分に自信や誇りを持てるのかという目線で考える
-
今この瞬間の行動を決める:その目線で、今の自分の振る舞いを選択する
こうすることで、今までよりも怒りの感情に振り回されることなく、一日を快適に過ごしていただけるのではないかと思います。
ぜひ試してみてください。
おわりに:「悩みは外ではなく、中にあった」
最後に、ストア哲学の中から引用させていただいて終わりたいと思います。
今日、私は全ての悩みから抜け出した。 というより、全ての悩みを追い払った。 というのも、それは外ではなく、中にあり、 私の意見の中にあったのだ。
── マルクス・アウレリウス『自省録』第9巻
悩みは外の世界にあるのではなく、自分の中にある。自分の意見の中にある。
怒りもまた同じです。
外の出来事に反応するのではなく、自分の中でどう受け止めるか。未来の理想の自分だったら、どう振る舞うか。その視点を持つことで、私たちは怒りに流されない生き方を選ぶことができるのだと思います。
今日も一緒に楽しんでいきましょう。
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